第811回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)

生体防御医学研究所 防御分子構築学分野・客員准教授の揚妻 正和 博士にセミナーをお願いしました。
今回のセミナーでは、光学的アプローチと機械学習を駆使した新たな脳機能に関する研究をご講演いただきます。皆様、是非ご来聴下さい。

演題 / Title

恐怖記憶生成と脳内時空間ダイナミクス

演者 / Speaker

揚妻 正和 先生

生理学研究所 生体恒常性発達研究部門・特任准教授
生体防御医学研究所 防御分子構築学分野・客員准教授


Masakazu Agetsuma, Ph.D.

Project Associate Professor
Division of Homeostatic Development, National Institute for Physiological Sciences.
Associate Professor
Division of Molecular Design, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University.

日時 / Date

令和3年3月11日(木) / Mar. 11 (Thu), 2021
16:00〜17:30

場所 / Venue

Zoom 

参加を希望される方は、3月10日(水)15:00までに下記の参加登録フォームから登録をお願いいたします。3月11日の午前中に登録されたE-mail宛にZoomのURLをお送りいたします。

参加登録フォーム

要 旨 / Abstract

恐怖や不安に関わる神経回路として、大脳皮質「前頭前野」は扁桃体と並び人から齧歯類まで広くその重要性が指摘される。前頭前野は、他にも多様な高次脳機能を処理し、様々な精神疾患との関連も指摘されることから、臨床的観点でも重要な研究対象である。一方、前頭前野では、そうした多様な情報を並列に処理するために、増設可能な電子回路とは異なる、限られた容量を効率的に利用するための「脳独自の並列処理様式」がその機能を支えると推察されるが、技術的制限によりその理解は理論や仮説の提唱に留まっている。そこで我々は、独自に開発した「光学技術(2光子イメージング、光遺伝学)」を組み合わせ、生きた動物の脳内で、学習過程における神経集団活動の多次元的な変化を観察・操作し、この課題に挑んでいる。今回は、機械学習によるデータ駆動型解析とその他の数理解析の組み合わせにより明らかになってきた「恐怖記憶コード」の実体に更に迫る。

参考論文 / References

  1. Agetsuma M., Hamm J.P., Yuste R., et al.
    Parvalbumin-Positive Interneurons Regulate Neuronal Ensembles in Visual Cortex. Cerebral Cortex (2018) 28, 1831-1845.
  2. Dejean C., Courtin J., Herry C., et al.
    Prefrontal neuronal assemblies temporally control fear behaviour. Nature (2016) 535, 420-424.
  3. Karnani M.M., Agetsuma M., Yuste R.
    A blanket of inhibition: functional inferences from dense inhibitory connectivity. Curr Opin Neurobiol. (2014) 26, 96-102.
  4. Agetsuma M., Aizawa H., Okamoto H., et al.
    The habenula is crucial for experience-dependent modification of fear responses in zebrafish. Nature Neuroscience (2010) 13, 1354–1356.

連絡先 / Contact

生体防御医学研究所 脳機能制御学分野
中別府 雄作
092 (642) 6800
yusaku@bioreg.kyushu-u.ac.jp


Division of Neurofunctional Genomics, Medical Institute of Bioregulation
Yusaku Nakabeppu
TEL: 092 (642) 6800
E-mail: yusaku@bioreg.kyushu-u.ac.jp