第745回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)


下記の通り、松尾 直毅 先生によるセミナーを開催致します。皆様方のご参加を心よりお待ちしております。

演題

遺伝子改変マウスを用いた記憶の脳内表現の可視化と操作

演者

松尾 直毅 先生
大阪大学大学院 医学系研究科 分子行動神経科学

日時

2017年8月17日(木)  Aug. 17 (Thu), 2017
17:00~18:00

場所

病院地区キャンパス内 総合研究棟 104号室
以下の地図の1番です。
(https://www.kyushu-u.ac.jp/f/28545/hospital_jp.pdf)

Seminar Room 104, Kyushu University Biomedical Research Station
No.1 on the following linked map.
(https://www.kyushu-u.ac.jp/f/28551/hospital_en.pdf)

要 旨

私たちの日々の経験により得られる記憶情報が、脳内のどこで、どのように表現されているのか?という記憶痕跡に関わる素朴な疑問は古来より多くの哲学者、科学者を魅了してきた。私たちは世界に先駆けてimmediate early genesのひとつc-fos遺伝子のプロモーターを利用したトランスジェニックマウスの開発を行い、脳の各階層における記憶痕跡の可視化とその解析を行ってきた。また、近年急速に発展してきた光・化学遺伝学などの神経活動を人為操作する技術を導入することにより、記憶情報を担う特定の神経細胞群(記憶痕跡細胞)の活動制御を介した動物の行動の操作を行うことも可能となりつつある。さらに、イメージング技術の発達は、自由行動下のマウス脳内の大規模な神経活動を長期的にリアルタイムで可視化・解析を行うことを可能にしている。本セミナーでは、これらの最先端技術を活用した私たちの研究を紹介し、記憶の脳内表現と、その行動表出の制御の仕組みについて議論を交わしたい。

連絡先

生体防御医学研究所 トランスクリプトミクス分野
大川 恭行 092(642)4534