多階層生体防御システム拠点 研究集会 「IL-23-IL-17軸による炎症制御」
第645回 生医研セミナー(免疫機構研究セミナー)

下記のとおり、吉村昭彦先生によるセミナーを開催致します。多くの皆様のご来聴をお待ちしております。

演題

抑制性T細胞のつくりかた:TGF-βとNr4a

演者

吉村 昭彦 先生
慶應義塾大学医学部微生物学免疫学教室 教授

日時

2013年 5月10日(金)17:00~18:30

場所

九州大学 病院キャンパス内 生体防御医学研究所 本館1階 会議室
以下の地図の21番の建物になります。
(http://www.kyushu-u.ac.jp/access/map/hospital/hospital.html)

要旨

抑制性T細胞(Treg)は免疫応答を制御する重要な細胞である。Tregは末梢や試験管内でTGF-βによって誘導されるiTregと胸腺で発生するnTregの2種類が知られておりともにFoxp3をマスター転写因子とする。TGF-βはSmad2/3転写因子を介してFoxp3を誘導する。一方nTregの発生のメカニズムは十分理解されていない。我々は核内受容体Nr4aファミリーがFoxp3の転写を直接活性化しnTregの誘導に必須の役割を果たすことを見いだした。Tregを創生することで免疫疾患治療や移植寛容の誘導をめざした我々の試みを紹介したい。

<参考文献>

  • Sekiya et al. Nature Commun. 2011, 2, 269
  • Sekiya et al. Nature Immunol. 2013, 14: 230-237

連絡先

生体防御医学研究所 感染制御学分野
吉開 泰信
電話:092-642-6972