我々の研究について

私たちの体を構成する細胞の働きは、遺伝子によって指示されています。遺伝子はDNAに書かれた「命令書」とも言えますが、この命令書が読まれるかどうかは、DNAとヒストン(たんぱく質)が組み合わさった「クロマチン」という物質によって大きく左右されます。クロマチンは、細胞の種類や発達段階に応じてその形を変え、遺伝子がオンかオフかをコントロールしています。

しかし、私たちの体がどのようにして多種多様な細胞に分化していくのか、その過程でクロマチンがどう関わっているのかは、まだ十分に理解されていません。私たちの研究領域では、クロマチンが細胞の「運命」を決定する際に果たす役割に着目しています。具体的には、ヒストンの化学的変化、DNAの空間的な配置、遺伝子のスイッチ役であるエンハンサーとプロモーターとの距離など、さまざまな要素がどのように組み合わさってクロマチンの構造を変え、細胞を特定の方向へ導くのかを研究しています。

この複雑なプロセスを「エピコード」と呼び、細胞の分化や個体の発生における後天的な「暗号」と捉えて解明することを目指しています。クロマチンの新たな理解を通じて、生命科学における大きな変革、つまりパラダイムシフトを引き起こしたいと考えています。

領域代表

立花 誠 
大阪大学・大学院生命機能研究科

本領域が共催するシンポジウム「細胞機能を規定するエピコードの分子基盤」が第98回日本生化学会大会で開催されました!
https://aeplan.jp/jbs2025/program/#2S02a

中山計画研究代表による成果が FASEB Journal 誌に掲載されました!
Mitotic Phosphorylation of Swi6/HP1 Regulates Its Chromatin Binding and Chromosome Segregation

本領域が協賛する国際セミナーが東大・定量研でハイブリッド開催されます!
日時:2025年11月10日 14:00-15:30
講師:Rina HIRANO, Ph.D., Tsukiyama Lab, Fred Hutch Cancer Center, USA.
ご参加の際は、下記フォームより事前申込をお願いいたします。
https://forms.gle/id52A1HCJYH9xWBt7

本領域が協賛する国際シンポジウムが東大・定量研で開催されます。奮ってご参加ください!
The 37th Tokyo RNA Club
Genome and Epigenome Dynamics
日時:2025年12月6日 13:00-17:55 + 交流会
事前参加登録:
https://sites.google.com/keio.jp/trc/tokyo-rna-club

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お知らせ

Copyright © Deciphering the epicode of chromatin, which controls cell fate decisions in organisms
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