我々の研究について

私たちの体を構成する細胞の働きは、遺伝子によって指示されています。遺伝子はDNAに書かれた「命令書」とも言えますが、この命令書が読まれるかどうかは、DNAとヒストン(たんぱく質)が組み合わさった「クロマチン」という物質によって大きく左右されます。クロマチンは、細胞の種類や発達段階に応じてその形を変え、遺伝子がオンかオフかをコントロールしています。

しかし、私たちの体がどのようにして多種多様な細胞に分化していくのか、その過程でクロマチンがどう関わっているのかは、まだ十分に理解されていません。私たちの研究領域では、クロマチンが細胞の「運命」を決定する際に果たす役割に着目しています。具体的には、ヒストンの化学的変化、DNAの空間的な配置、遺伝子のスイッチ役であるエンハンサーとプロモーターとの距離など、さまざまな要素がどのように組み合わさってクロマチンの構造を変え、細胞を特定の方向へ導くのかを研究しています。

この複雑なプロセスを「エピコード」と呼び、細胞の分化や個体の発生における後天的な「暗号」と捉えて解明することを目指しています。クロマチンの新たな理解を通じて、生命科学における大きな変革、つまりパラダイムシフトを引き起こしたいと考えています。

領域代表

立花 誠 
大阪大学・大学院生命機能研究科

服部 佑佳子 計画研究代表が令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました!おめでとうございます!


氏名:服部 佑佳子(はっとり ゆかこ)
所属・役職:京都大学大学院生命科学研究科・助教
業績名:生命の生存戦略の多様性に関する研究

学術変革領域研究(A)「個体の細胞運命決定を担うクロマチンのエピコードの解読」(領域略称名「細胞運命コード」)のHPを公開しました。
https://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/ext/epicode/
#学術変革領域研究(A)
#科学研究費補助金

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お知らせ

Copyright © Deciphering the epicode of chromatin, which controls cell fate decisions in organisms
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