第636回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)
ヌクレオチドプール研究センターセミナー

生体防御医学研究所 防御分子構築学分野 客員准教授の千葉大学大学院 医学研究院 薬理学の松本明郎博士にセミナーをお願いしました。
今回のセミナーでは、細胞膜を越えて伝達される一酸化窒素(NO)の作用および制御機構に注目した研究を中心にご講演いただきます。講演は英語で行われます。
皆様是非ご来聴下さい。

演題Transfer and restriction of nitric oxide as a bullet molecule from cell to cell
(細胞間をつなぐ一酸化窒素シグナルの役割と制御)

演者松本 明郎 先生
千葉大学大学院医学研究院 薬理学 准教授

日時平成 24年 11月 8日(木)14:00〜16:00

場所馬出医学系キャンパス内 生体防御医学研究所 本館1階 会議室
以下の地図の21番になります。
http://www.kyushu-u.ac.jp/access/map/hospital/hospital.html

要旨 生体内で産生されるガス状物質である一酸化窒素(NO)は、循環調節・神経伝達・炎症制御・感染防御など幅広い生体反応に関わっている。NOにより媒介されるシグナルの最大の特徴は、産生細胞から標的細胞へ伝播するシグナル伝達経路を形成することである。血管内皮細胞から産生されたNOが血管平滑筋細胞に作用し血管を弛緩させる経路が最も有名であるが、他にもマクロファージから細菌へ、グリア細胞から神経細胞などの例が明らかにされてきた。そのため、これまで検討されてきた細胞内におけるNOの産生系と代謝系に加え、細胞膜を越えて伝達されるNOの作用とその制御機構が注目を集めることとなった。
 今回のセミナーでは、細胞膜を越えて伝達されるNO化合物の輸送機構、標的細胞内での作用ならびにその制御機構について、血管系と貪食細胞系を例に紹介させていただく予定である。

連絡先生体防御医学研究所 脳機能制御学分野
中別府 雄作
電話:092-642-6800


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