第614回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)
グローバルCOE理医連携セミナー
免疫機構研究セミナー


下記のとおり、秋山徹先生によるセミナーを開催致します。
皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

演題 癌細胞のアキレス腱

演者秋山 徹 先生
東京大学 分子細胞生物学研究所 分子情報研究分野 教授
東京大学 分子細胞生物学研究所長

日時平成24年3月30日(金)18時より19時まで

場所馬出医学系キャンパス内 総合研究棟 セミナー室 105
以下の地図の1番の建物になります。
http://www.kyushu-u.ac.jp/access/map/hospital/hospital.html

要旨  変異を起こした癌遺伝子をノックダウンすると癌が退縮する場合があることは、モデル動物や培養細胞のレベルではよく知られています。このように、癌細胞の生存・増殖が、変異をおこした癌遺伝子に絶対的に依存していることを指してoncogene addictionという言葉がつくられました。分子標的薬が奏功する機序にもこの現象が重要な役割を果たしている場合があると推測されます。また、癌細胞に正常な癌抑制遺伝子を導入することにより癌の退縮が起こる場合があることも知られています。さらに、癌細胞の生存・増殖は、正常細胞には必須でない正常遺伝子に依存している場合もあるようです。秋山教授らはこれまで、特に癌幹細胞に着目して、その生存・増殖に必須な遺伝子を検索し、機能を解析してこられました。本講演では特に、癌細胞のアキレス腱探しの途中経過を報告していただくとともに、本研究に基づいた癌の新しい治療法開発の可能性についてもお話いただく予定です。

連絡先生体防御医学研究所 ゲノム病態学分野
谷 憲三朗
電話:092-642-6434


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