第571回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)
グローバルCOE理医連携セミナー
免疫機構研究セミナー

下記のとおり、中内啓光先生によるセミナーを開催致します。 ご承知のように、中内先生は造血・免疫研究者として幹細胞研究の世界的トップランナーとして長年研究をすすめて来ておられます。今回は下記の内容でご講演をいただきます。皆様の積極的なご参加をお待ちしています。

日時平成23年2月3日(木)18時より19時まで

場所九州大学医学部百年講堂中ホール3
以下の地図の10番になります。
http://www.kyushu-u.ac.jp/access/map/hospital/hospital.html

演題 幹細胞研究から新しい医療へ

演者中内 啓光 先生
東京大学医科学研究所 幹細胞治療研究センター長
幹細胞治療部門 教授

要旨 21世紀の新しい医療として再生医療が世界的に注目されているが、その成功の鍵を握るのが幹細胞である。代表的な多能性幹細胞であるES細胞は、試験管内での増殖能でも、また多分化能の点でも最も高いポテンシャルを持つ幹細胞であるが、受精後1週間程度の胚を利用して作製するため患者からES細胞を作ることは難しい。最近、核移植することなく体細胞を初期化してES細胞と同等の能力を持つ幹細胞を誘導するiPS細胞作製技術が確立され、患者由来の多能性幹細胞を比較的容易に造り出すことが可能になった。iPS細胞は新しいヒト細胞のソースとして創薬や毒性試験に利用できるだけでなく、これまでは考えられなかった新しい遺伝子・細胞治療を可能にすると予想され、広く21世紀の医療に貢献することが期待される。本講演ではこうした種々の幹細胞の基本的な性質と、幹細胞を利用した新しい医療の可能性について概説したい。

連絡先生体防御医学研究所 ゲノム病態学分野
谷 憲三朗
電話:092-642-6434


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